(修正済) Geometry関数を利用する場合MariaDBを最新版にしてはいけない!

MariaDB 10.5.10 / 10.4.19 / 10.3.29 / 10.2.38 において
ST_DISTANCE_SPHERE 関数が追加されましたが
この関数が原因だと思われるバグが発生しています。
具体的には、ST_Contains / ST_Within の挙動がおかしくなっています。結構致命的です。
アップデートした途端に計算結果が異なったので調べたところ
SPATIAL indexのバグが再発しているのではないかとのことです。

10.5.9にすると正しい結果を返すようになりましたので10.5.10は避けた方が無難です。

こちらで同じ症状が報告されています。
[MDEV-13467] Feature request: Support for ST_Distance_Sphere() - Jira

再発したと思われるバグ(追記:これじゃないと思われる)
[MDEV-12462] SPATIAL index fails to work with CONTAINS - Jira

(追記)
私の環境で発生したのは、 WHERE ST_Contains(@point, @polygon) で、本来なら4件ヒットするはずが2件しかヒットしないという症状でした。
これは推測でしかないのですが、@polygonのデータ(ポイント数)が大きなデータにヒットしていない感じでしたので、そのあたりにバグが発生しているのではないかと思われます。@polygonはテキストエディタに貼り付けるだけでも大変なことになる大きさなので詳細検証はやっていません!
当初、計算が劇的に速くなったので感激していたのですが間違っていたら元も子もないです・・・。

(2021-07-20追記)
最新バージョンで修正されたようです。(未確認)
修正されたバージョン: MariaDB 10.6.2, 10.2.39, 10.3.30, 10.4.20, 10.5.11

予想通り大きなGeometryの場合にspatial indexに不具合が生じていたようです。
[MDEV-25758] InnoDB spatial indexes miss large geometry fields after MDEV-25459 - Jira